「密命」読本(2)

「密命」読本 (祥伝社文庫)』に収録された「虚けの龍」を読んだ。時は元禄三年ということで、武士の荒々しさが少し残っている時代。「密命」シリーズでは“中年の星”として活躍する金杉惣三郎(当時は深井惣三郎)がまだ十六歳という設定だ。

惣三郎は、豊後相良藩の直心影流綾川道場の龍と称されるほどの、剣の遣い手だった。その惣三郎の剣にまつわるエピソードが綴られている。今後の展開がいろいろと期待されるだけに、続編というか、青春篇そのものを長編シリーズとして、ぜひ描いてもらいたいものだ。

惣三郎の若い頃と比べると、息子の清之助の方が強い印象を受ける。