安政五年の大脱走(2)

「ほぼ日刊」とうたいながら、ブログを2日間休んでしまった。ちょっと反省。『安政五年の大脱走 (幻冬舎文庫)』を就寝前に読んでいるが、現代風の筆致でなかなか面白い。とくに井伊直弼とその腹心長野主膳といった敵役のキャラクターがはっきりしていていい。

長野主膳というと加野厚志さんの『女陰陽師 (祥伝社文庫)』の怪人ぶりが思い出されるが、井伊側から描いた名作『花の生涯〈上〉 (ノン・ポシェット)(下)』も機会があったら、読んでおきたいところ。

ところで、『安政五年の大脱走 (幻冬舎文庫)』で捕虜になる側は、南津和野藩(架空)松井家という設定だが、津和野藩亀井家がモデルである。亀井家は亀井茲矩の長男、亀井政矩が4万3千石で入って以来、明治まで続く。津和野藩は、大坂夏の陣で千姫を大坂城から救出した坂崎出羽守直盛が封ぜられていたが、救出したものに千姫を再嫁させるという約束を反故にされ、本多忠刻に嫁する千姫を奪還を計画するが未然に発覚。坂崎は自害し改易された。