イラストレーター7人の仕事展【かくしごと】|PATER’S Shop and Gallery
先日、原宿のPATER’S Shop and Galleryで、2025年12月12日(金)~12月24日(水)に開催された「イラストレーター7人の仕事展【かくしごと】」に行ってきました。
参加されていたイラストレーターは、長田結花さん、田尻真弓さん、田中海帆さん、中島梨絵さん、はぎのたえこさん、丸山一葉さん、山本祥子さんの7名。いずれも時代小説の装画や挿絵を手がけておられ、読者としてたいへんお世話になっている方ばかりです。
ギャラリーに足を踏み入れた瞬間から、見覚えのある作品の原画がずらりと並び、しかも展示点数も多く、感激すると同時に興奮して、一気にテンションが上がりました。
展示では、作家ごとに代表作や画風がわかる作品が多数並べられていました。特に興味深かったのは、完成作品だけでなく、出版社の編集者に提示するラフや、作品が完成するまでの途中段階の絵も展示されていた点です。
もともと装画が好きで、本をジャケ買いすることもあるほどですが、いつまでも浸っていたいと思える、幸福なひとときでした。
山本祥子さんにお話を聞く

たまたま在廊されていた山本祥子さんにご挨拶し、展示を拝見しながら解説もしていただきました。
山本さんは、仕事の9割以上が時代小説で、新刊で彼女の装画を見かけない月はないのでは、と思うほどの売れっ子イラストレーターです。展示されていた作品の多くは、実際に読んだことのある本ばかりでした。
吉川永青さんの『高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門』では、ラフや色違いのカンプも展示されていました。
伊東潤さんの『一睡の夢 家康と淀殿』のように、人物を二人描く場合は、表紙装画では文字を配置する必要があるため、人物を別々に描き、デザイナーのもとで合成してもらうこともあるそうで、非常に興味深いお話を伺うことができました。
鳴神響一さんの『おいらん若君 徳川竜之進』では、ほかの作品よりも一回り大きなサイズで原画が制作されていました。「おいらんの豪華絢爛な着物や簪を描くために、大きく描いて線が潰れないようにし、それを縮小して使うのです」とおっしゃっていました。
また、早川隆さんの『幕府密命弁財船疾渡丸』のように、昔の船を描く場合は資料が限られており、当時の絵や写真を参考にしながら制作するそうです。ただし、船だけが描かれた資料が多く、人が船上でどのように動くのかは想像するしかないため、さまざまに思いを巡らせながら描いているとのことでした。
旅行先でも歴史資料館に足を運び、展示物をよく見ることを心がけているとも話してくださいました。
お忙しいところ、ありがとうございました。

素敵なイラスト原画ばかり
日曜日にはほかの皆さんも在廊されていたようで、お会いできなかったのは残念でしたが、読んだことのある作品が多く、懐かしい気持ちにもなりました。
長田結花さんは、高瀬乃一さんの『貸本屋おせん』の装画を担当されています。展示では『往来絵巻』のイラストが、細かな線画、塗りの版、小道具などのパーツごとに描かれており、浮世絵のようにレイヤーを重ねて一枚の絵に仕上げているという、創作の秘密が公開されていて非常に興味深かったです。
田尻真弓さんは、伊多波碧さんの『やなせたかしの素顔 のぶと歩んだ生涯』の装画や、山本巧次さんの「奥様姫様捕物綴り」シリーズでもおなじみです。こちらも人物や小物などをパーツごとに描いて制作されていました。
田中海帆さんの絵と初めて出合ったのは、加藤文さんの『青い剣』でした。主人公の印象的な目が忘れられず、10年ぶりに再会できたことがとてもうれしく感じられました。
中島梨絵さんは、有馬美季子さんの「お葉の医心帖」シリーズの印象が強いですが、葉山博子さんの『南洋標本館』も担当されていたことを今回知りました。
はぎのたえこさんは名古屋在住とのこと。展示会のメインビジュアルに使われていたのは、鈴木英治さんの『湖上の舞 備中高松城目付異聞』の装画でした。
丸山一葉さんについては、ごめんなさい。この展示会を見るまで存じ上げていませんでしたが、『小説すばる』連載中の周防柳さんの『好色五人女別伝』の挿絵が展示されていました。コミカルさとエロチシズムを併せ持つ素敵なイラストで、今後注目していきたいと思いました。
みなさん、素晴らしい作品を見せていただき、ありがとうございました。
自分へのクリスマスプレゼントとなりました。
これからも素敵な絵を描き続けてください。
今後のご活躍を楽しみにしています。
























