「時代小説●2025年12月下旬の新刊情報(文庫)」を公開

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『深川あやかし屋敷奇譚 ~天眼通の旦那と春の夜のまぼろし~』|笹目いく子|アルファポリス文庫

深川あやかし屋敷奇譚 ~天眼通の旦那と春の夜のまぼろし~(アルファポリス文庫)

2025年12月21日から12月30日に刊行予定の文庫新刊情報として、
「2025年12月下旬の新刊(文庫)」を公開いたしました。

今回、特に注目したいのは、笹目いく子さんによる時代小説、
『深川あやかし屋敷奇譚 ~天眼通の旦那と春の夜のまぼろし~』(アルファポリス文庫)です。

著者について
笹目いく子さんは、2022年、アルファポリス第8回歴史・時代小説大賞において、「調べ、かき鳴らせ」で大賞、「深川あやかし屋敷奇譚」で特別賞を受賞しました。

2024年には、大賞受賞作「調べ、かき鳴らせ」を加筆修正し、改題した『独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖』でデビュー。特別賞受賞作として刊行された『深川あやかし屋敷奇譚』は、2025年に第14回日本歴史時代作家協会賞・文庫書き下ろし新人賞の候補作となりました。

そのほかにも、2021年に第101回オール讀物新人賞候補(筆名・崎いく子「東風吹かば」)、2025年には第32回松本清張賞候補(「花の宿り」)となるなど、将来を嘱望される新進気鋭の作家です。


あらすじ

大店の放蕩次男坊・仙之助は、怪異に目がない変わり者で、彼の屋敷には因縁付きの「がらくた」ばかりが集まっています。女中のお凛は、あやしげな品々にまつわる謎の解明に、今日も付き合わされる日々です。 ――ある日、一人の女が三味線を抱えて屋敷に飛び込んできます。それは、ふさわしい腕前の弾き手にしか鳴らせず、そうでない者が弾けば、やがて正気を失い、命を奪われるという呪いの三味線でした。 「狂い三味線」「人喰いつづら」「犬神」の全三編を収録。謎と怪異が複雑に絡み合う、お江戸あやかしミステリーです。

(『深川あやかし屋敷奇譚 ~天眼通の旦那と春の夜のまぼろし~』(アルファポリス文庫)Amazon紹介文より抜粋・編集)

ここに注目!
『深川あやかし屋敷奇譚』は、第14回日本歴史時代作家協会賞・文庫書き下ろし新人賞を僅差で受賞こそ逃したものの、高く評価された作品です。
あやかし好きで、どこかちゃらんぽらんな若旦那・仙之助と、幽霊も逃げ出すほど現実的で辛口のお凛との掛け合いが楽しく、いつまでも見ていたくなる面白さがありました。

「あやかし」の扱いも巧みで、文体もこなれており、才能豊かな作家だと感じます。ただし、目立った欠点がないがゆえに、やや小さくまとまった印象を受けたのも事実です。無理に難点を挙げるなら、という程度ですが、シリーズものとしては上々の滑り出しだったと思います。

本書は、『深川あやかし屋敷奇譚』の待望の続編です。仙之助とお凛のキャラクターがよりこなれて動き出し、あやかしのある物語世界の解像度がさらに高まり、広がっていくことを期待しています。実に楽しみな一冊の登場です。

時代小説●2025年12月下旬の新刊情報(文庫)
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今回ご紹介した本



笹目いく子|時代小説ガイド
笹目いく子|ささめいくこ|時代小説・作家1980年東京都生まれ。米国在住。2022年、アルファポリス第8回歴史・時代小説大賞にて、「調べ、かき鳴らせ」が大賞、「深川あやかし屋敷奇譚」が特別賞を受賞。2024年、「調べ、かき鳴らせ」を改題した...