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歯はきれいにしなきゃ

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和田はつ子さんの『葉桜慕情』を読み始めた。〈いしゃ・は・くち〉を開業している藤屋桂助が見事な推理を披露して難事件を解決する「口中医桂助事件帖」シリーズの第4弾である。

桂助の名を騙った者に治療されて子どもが殺され、その後妻も自害したという夏川藩御留守居役・表乾一郎が、仇を討つといって桂助の前に現れる。桂助と面会して誤解だと納得したが、祝言をあげたばかりの上総屋のおいとが殺され、桂助は捕らえられる……。

このシリーズでは、江戸時代の歯の治療の様子が頻繁に描写される。当時の虫歯治療は抜歯が中心で、歯鋏で引き抜いたり、木槌で叩いたりと、情景を想像するだけで寒気がしてくる。読んでいるときは、歯はきれいに清潔にしておかなきゃと肝に銘じ、歯磨きに念が入る。

コメント

  1. あき より:

    今まで口中医が主人公の時代物ってなかったですよね。これは物語りも面白いけど、あの時代の治療の様子も興味深いですね。