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「磐音の不覚」が面白くしている

佐伯泰英さんの『梅雨ノ蝶』を読んでいる。金杉惣三郎、清之助、赤目小籐次、政次ら、佐伯作品のヒーローたちは、物語が進むごとに強くなりすぎるというか、偉くなりすぎていく。ゲームと同じように、次々に敵を倒すうちに強くなっていくわけで、勧善懲悪ぶりが読者に痛快感を与えて、それが広くファンに支持される要因なのだろう。

梅雨ノ蝶 ─ 居眠り磐音江戸双紙 19 (双葉文庫)

梅雨ノ蝶 ─ 居眠り磐音江戸双紙 19 (双葉文庫)

このシリーズの主人公の坂崎磐音も例外ではなかった。ところが、今回目次を見ると、「第二章 不覚なり、磐音」という記載があり、磐音が何者かに襲われて不覚を取ることが明らかにされている。実はファンの方には申し訳ないが、この不覚により、新しいドラマが生まれて物語が俄然面白くなっている。

主人公が殴られたり、敵に捕らわれたり、ケガを負ったり、ボロボロになりながらも、何とか事件を解決するというハードボイルドミステリーや冒険小説に夢中になり、ワクワクドキドキした時期があったせいか、こういうアクシデントのある物語は好きだ。

追記:

asahi.comに、文庫1千万部突破した、佐伯泰英さんのインタビューが載っていました。「いま書くのが楽しくてしかたない」というコメントはうれしい。20日に1冊、時代小説を書き上げるというのは驚異的。

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(2006/9/30)