時代小説・お気楽極読破録
おすすめ度(100点満点):★ひとつは20点、☆ひとつは5点。
明智光秀の密書 ★☆☆☆
カバーデザイン:中原達治
(井沢元彦・祥伝社ノン・ポシェット・520円・96/7/20)
購入日:7月20日/読破日:7月25日
「秀吉」ブームに合わせて、「天正十二年のクローディアス」を改題した、歴史推理小説集。「天正十二年のクローディアス」は「葉隠」の裏側を解明。「修道士(イルマン)の首」は「織田信長推理帳」(講談社文庫)にも収録された、現実主義者の信長にスポットを当てた作品。「明智光秀の密書」は作者得意の暗号解読もの。「賢者の復讐」は果心居士と死期の迫った秀吉の対決。「太閤の隠し金」は、豊臣の遺臣たちが太閤の遺金をめぐって争うところに、宮本武蔵がかかわる。「暗殺」竜馬暗殺の真相を勝海舟はどうみているのか。「怨の系譜」は筆者の諡(おくりな)に関する考察。推理の部分にウエートを置いているために、筆致が生硬な感じがして物足りない。
ゼーランジャ城の侍 ★★★☆
カバー:村上豊
AD:我孫子悦丈
解説:清原康正
(新宮正春・集英社文庫・540円・93/12/20)
購入日:6月30日/読破日:7月5日
四代将軍家綱時代の台湾が舞台。オランダ軍が守る台湾南岸のゼーランジャ城が舞台。鎖国で祖国を失った日本人侍が鄭成功軍とオランダ軍に分かれて攻防戦を繰り広げる異色の時代小説。国姓爺成功はもちろん、高山右近の孫や朝鮮の役に出陣した老将などが登場。作者は、元報知新聞のV9時代の巨人担当記者。スピード感あふれる戦闘シーンの描写は見事。