時代小説と江戸情緒
コラム:大河ドラマ『新選組!』と時代考証

NHK大河ドラマ『新選組!』(三谷幸喜脚本)の時代考証をめぐって、ブログ(Weblog)で論争になっている。近藤勇、土方歳三、坂本龍馬、桂小五郎が連れ立って黒船見物にでかけ、友だちになっていくという三谷幸喜さんの脚本をドラマ化するというは、NHKとしては画期的な冒険だと思う。黒船来航時に四人とも江戸近辺にいたことは史実なので、見に行けこうと思えば行けたわけで、その可能性を全く否定することはできないというのが、番組の時代考証担当者がOK!を出した理由のようだ。また、番組のテーマが従来の番組と違って歴史のお勉強ではなく、近藤勇を中心とした青春群像を描くことに主眼を置いていることにもよっている。

史実と虚構の間で絶妙なバランスをとっている、時代小説の視点からいえば、『新選組!』のスタンスには理解できる。幕末を歴史に詳しくない人に、興味を持ってもらうためのアプローチとしてはありだと思う。歴史を知っている人であれば、違和感がある部分を史実には記されていないこととして見ることもできるわけだし。ドラマで、新選組や幕末に興味をもってもらい、歴史にも正しく眼を向けることができるきっかけになればいいのではないだろうか。ただし、大河ドラマの信奉者が多いだけに、NHKでは番組の制作意図を視聴者に理解してもらうべくPRがもっとほしいところだ。

こんなことを考えていたら、今年も東都のれん会の催しの案内が届いた。江戸から明治にかけて創業し、現在も盛業中の49店舗が三越・日本橋に期間限定で出店する。今の時代に、気軽に江戸の味を味わい、匠の技に触れるチャンスであり、毎回楽しみにしているイベントである。近藤勇らも、こうした名店を贔屓にしていた、なんてシーンが描かれたら面白いのかもしれないが、そういう時代小説をいまだ読んでいないのは残念だ。

第40回東都のれん老舗の会

江戸の老舗 味と技の百選展 第40回東都のれん老舗の会

第40回東都のれん老舗の会会期:2004年3月9日(火)〜3月14日(日)
会場:日本橋三越本店 7階催物会場
主催:東都のれん会 (URL http://www.norenkai.net/)

【イベント内容】
 ・東都のれん会(49店舗出店)による名品・名物の販売
 ・神田囃子ご披露(9〜13日)
 ・東都六花街名妓舞踊の会(9〜14日)

会場内特設のお花見茶屋では、老舗名店の自慢の味をイートインできます。東都のれん会のHPで、お食事券などが当る「東都のれん会」抽選会の福引抽選券がGetできるので要チェックです。

最終日(3/14)に「第40回東都のれん老舗の会」行ってきました。今年も大変盛況でした。朝、バタバタともたついたせいで、ちょうどお昼に会場につき、お花見茶屋に直行して、竹葉亭のうな丼と生笹の雪(冷奴)といういつものパターンで昼食をいただきました。お腹が満ちたところで、場内をゆっくりと見て回りました。江戸屋の江戸刷毛、さるやの手作り楊枝、榛原の和紙、伊場仙の扇子、黒江屋の漆器…。江戸情緒を感じさせてくれる職人の技に目を奪われながらも、しっかり梅園と千疋屋でスウィーツ、豊島屋本店でお酒をゲットして帰りました。今夜は我が家も少しだけ江戸気分が味わえそうです。
(2004.3.14・理流)

[時代小説に出てくる江戸の名物・店]