時代小説によく出る用語集

【夜着】
よぎ


宮部みゆきさんの「幻色江戸ごよみ」(新潮文庫)の中に「庄助の夜着」というお話がある。ちょっと切なくも哀しい恋の話だ。

ここで言う夜着(よぎ)は、いわゆる寝巻のことではない。今で言うところの掛け蒲団にあたるものだ。夜寝るとき、身体の上に掛けて使うものを指して夜着と呼ぶ。ただ蒲団といえば、敷蒲団のことを指す。

また、夜着の形は、現在の四角い蒲団とは異なり、むしろ着物に近く衿がつき、袖がつき、綿が入っていた。冬物は厚地で綿も厚く、夏物は麻や晒を使って薄く仕立ててある。現代でも冬場に使われることがある「かいまき」に近いものだった。(98/08/30)


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