時代小説によく出る用語集

【受領名】
ずりょうめい


澤田ふじ子さんの『木戸のむこうに』(幻冬舎文庫)に収録された、「二人雛」という話に出てくる言葉。物語は、新興の人形屋の主人の悲願から事件が発生する。

ここでの受領名は、架空の官職で、受領は国司のこと。京都では御所の用をはたす商工業者や芸能者に限り、家格に箔をつけさせるため、金品次第で守(かみ)、介(すけ)、掾(じょう)などの受領名を授け、彼らに特権的立場を与えた。受領名をもつ商工業者が扱えば、同一の職人がつくった品物でも、付加価値がつき、破格の値段で取引される。

商人に受領名を与える特権を有するのは、御所のほか、宮門跡寺院の勧修寺、仁和寺、大覚寺に限られた。京の商工業者は、受領名を得るために、御所や各宮門跡寺院の要職に、賂を贈るなど激しい攻勢をかけた。(00/05/21)


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