時代小説によく出る用語集

【中町奉行】
なかまちぶぎょう


江戸にはかつて(元禄十五年から享保四年まで十七年間)、南、北、中、の3つの町奉行があり、三組が月番交代でお役を務めていた。機構も人員もほとんど変わりなかったようだ。

八代将軍の吉宗は、幕府の機構を簡略にするため、常盤橋御門内にあった中町奉行を廃止し、南と北だけにした。『北の黙示録』(南原幹雄著・青樹社文庫)では、実はその後、この中町奉行は機構と人員を縮小し、少数精鋭の秘密機関になり、奉行自身の屋敷を役宅として江戸府内ばかりでなく、諸国にまたがる治安維持と防犯の任務を負って、隠密活動をしていたという設定になっている。

エンターテインメント度の高い時代小説を書き続けている南原さんの作品では、中町奉行はおなじみで、『鴻池一族の野望』(徳間文庫)、『灼熱の要塞』(集英社文庫)、『抜け荷百万石』(新潮文庫)などでも活躍している。(98/06/07)


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