時代小説によく出る用語集

【黒瀬川】
くろせがわ


白石一郎さんの『海よ島よ』(講談社文庫)の中で、「黒瀬川と八丈島」という項があった。

八丈島は黒潮の通過する日本の南端の島である。黒潮は、八丈島とその北に位置する御蔵島の間の約80キロと、御蔵島と三宅島の間の約20キロを南南西から北北東へ平均2、3ノットで流れている。江戸時代の人々は、前者の80キロの黒潮を「黒瀬川」と呼び、後者20キロを「海暗」と呼んでいた。黒インキを流したような大河が島々の間を流れるように見えたからである。

八丈島を描いた作品では、『海鳴りやまず』(藤井素介著・講談社文庫)が思い出される。(98/03/29)


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