時代小説によく出る用語集

【小納戸役】
こなんどやく


時代小説大賞作家の松井今朝子さんの「幕末あどれさん」(PHP研究所)を読んだ。主人公・久保田宗八郎の兄は、小納戸役として江戸城に勤めているという設定だった。

小納戸は小姓に準じ、常に将軍のそばにいて、小姓の下働きとして食事を運んだり、居室の掃除、手水の世話、時計の打つ時刻や老中と若年寄の登城を報せるといった、こまごまとした御用をつとめていた。常に身分の高い人々として接して気骨の折れる勤めである。しかし、当時は役人の数が多かったために、お城勤めは三日の当番で丸一日非番の休みがもらえた。小納戸は五百石高の役職で、三百俵のお役料がつき、八百石の中流旗本並みの暮らしができた。

紛らわしい役職に、御納戸役というのがある。こちらは将軍の手許にある金銀、衣服、調度の出納を管理し、大名旗本が献上した金銀、衣類や、将軍の下賜する金銀衣類一切を取り扱う役目である。(98/09/27)


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