時代小説によく出る用語集

【木地屋】
きじや


『乱の裔』(廣済堂文庫)は、『本多の狐』で時代小説大賞を受賞した羽太雄平さんらしい、スーパーヒーローが活躍する伝奇小説。足利将軍家の血をひく、足利七郎太が主人公の一種の貴種流離譚でもある。

さて、きじやは木地屋と書く。ロクロを使って木材を挽き、椀や盆をつくる職人集団のことである。遠く清和天皇の実兄である惟喬親王が、都を追われて江州の山奥に住み、ロクロにて木地を挽いたのが、わが国の木地挽きの始まりといわれている。

そうした貴種に連なる木地屋は、御綸旨によって自由に木を切ることを保証され、諸国の山々をめぐって漂泊した。そのためにかれらは独自の道を持つようになった。(99/02/28)


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