時代小説によく出る用語集

【闕所】
けっしょ


闕所とは、行方知れずになった者や犯罪者の財産を、公儀が没収することです。闕所処分が決まると、町奉行所では、闕所役の与力などの役人を派遣し、その家財道具を仮に差し押さえ、出入りの道具屋に鑑定させておおよその相場を把握したうえで、入札を行います。

築山桂(つきやまけい)さんの『浪華の翔風』(島影社)では、闕所が話の中でキーになっています。経済の中心といわれている大坂で、闕所は、商人の命ともいえる家財を残らず没収されるわけですから、死に匹敵する、重い処分といえそうです。

ヒロインあやは、幼いときに両親をある事件で亡くし闕所処分にあい、大坂城代に養い育てられ、作中では〈御城影役〉として忍びばたらきを務めていました。その役割は、警護や市中の探索、ときには公にできない非情の役まで仰せつかる、江戸城御庭番以上のものでした。そのあやが亡き父の無念を晴らすべく、巨悪に立ち向かうのですが…。(これ以上は読んでからのおたのしみ)(99/04/11)


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