時代小説によく出る用語集

【懐石】
かいせき


澤田ふじ子さんの『木戸のむこうに』(幻冬舎文庫)に出てくる言葉。この物語は、斬新なアイディアの料理を生み出すため保守的な仲間から疎外されていた料理人が、理解ある人々と巡り合って再生する話。

懐石は、茶の湯の場で茶を飲む前に食べる簡単な料理。懐石とは本来、禅僧が腹をあたためるのに用いた温石(おんじゃく)をいい、その温石と同じように、腹をあたため空腹をしのぐ当座の料理の意味から、懐石料理と名付けられたのである。

会席料理は読みは同じだが、これは飲食をともにする会食から転じて、数・盛りの多い料理の意を含み、懐石料理とはまったく違う。会食(饗宴)は、同族や仲間の結束を固めるのに適しており、大盤振る舞いの馳走と考えられる。(00/05/14)


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