時代小説によく出る用語集

【軽尻】
かるじり


羽山信樹さんの剣豪伝奇小説『邪しき者(あしきもの)』(小学館文庫)に出てきたことば。

この作品は、五味康祐さんの『柳生武芸帳』(新潮文庫)や隆慶一郎さんの『花と火の帝』(講談社文庫)を彷彿させる伝奇時代小説。羽山さんは、1997年に肝臓ガンのため52歳の若さで他界されています。

このことばがでてくるのは、箱根で、主人公の新珠尊之介と同行の鄭成功、明の美女麗麗(リーリー)が馬子と雲助らに絡まれるシーン。馬子は、成功の言葉に対して「なあに、酒手(あびて)に行燈(あんどん)か拳固(げんこ)もいただけりゃ、へい」と応えている。行燈は40文、拳固は50文のことだ。

箱根の登りは、本馬(ほんま。人と36貫の荷まで積める)781文、軽尻(人と5貫の手荷物が積める)524文が決まりである。物語の鄭成功は、幾度も東海道を往復し、人足の相場に詳しいという設定になっている。(00/02/06)


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