時代小説によく出る用語集

【寛永通宝】
かんえいつうほう


『夢裡庵先生捕物帳 からくり富』(徳間文庫)の中の「猿曳駒」という話は、道具屋の与七が珍しい古銭を手に入れたところから始まる。泡坂妻夫さんの作品では、ディテールまで仕掛けがされていることがあり、それを見つけたときのヨロコビといったらない。また、粋に江戸の風物を紹介してくれるのも魅力のひとつだ。

作中の説明によると、寛永銭は寛永十三年、水戸で作られたのがはじまりだとか。その後、日本各地で鋳造されてきたが、寛文八年、幕府は銭座を統一して直轄で文銭を作ることを定めた。寛永から寛文まで、ほぼ四十年の間に作りだされた文銭を古寛永、それ以降の鋳造を新寛永と呼ぶ。

古寛永は全国各地の銭座で鋳造されてきたのでその字体はさまざまに異なりその種類は数百種に及ぶという。(99/08/22)


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