時代小説によく出る用語集

【武家地】
ぶけち


『孤剣は折れず』(柴田錬三郎著・新潮文庫)に出てきた言葉。

武家地とは、上屋敷、中屋敷、下屋敷、添屋敷、蔵屋敷、抱屋敷(かかえやしき)、大縄地(おおなわち)、町並屋敷などの名称区分があった。

上屋敷は主人の住居であり、下屋敷は、上屋敷の修理、火災などの際に一時移転するところで隠居所でもある。中屋敷は大大名のみがこれを所有した。いずれも幕府から下賜されたものである。

添屋敷は屋敷に添地のあるもの、蔵屋敷は倉庫のあるもの、抱屋敷は地代屋敷とも称して、以前有税地であった百姓地を買収したもの、大縄地は大番以下の旗本組屋敷、町並屋敷は医師、絵師、坊主、能役者、女官などに賜ったものをいう。

『孤剣は折れず』が描かれている、三代将軍家光の時代には、江戸の区画は整然となっていた。武家地は、江戸の大半を占め、町人の住む町屋は残された狭小な地域にひしめきあい、外に向けて日々拡張しつつあった。(00/06/18)


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