時代小説によく出る用語集

【仏郎機】
ふらんき


海洋時代小説の第一人者白石一郎さんの最新作に『怒涛のごとく』(毎日新聞社)は、明末に南海で活躍した、日中混血児・鄭成功の生涯を描いている。この本の中で、仏郎機賊(ふらんきぞく)という言葉が出てくる。

明国は建国以来、厳重な海禁制度を敷き、朝貢船以外の貿易を認めず、異国へ渡航することも許さなかった。したがって、商人の貿易行為はすべて密貿易ということになる。そのため、東シナ海や南海に海賊が発生し、密貿易組織が生まれたのである。ふつうの商船が洋上で海賊となり、小船団を見ると、容赦なく襲撃する。

オランダ船やイギリス船もその例外ではなく、洋上で遭遇する西洋船を明国では仏郎機賊(ふらんきぞく)と呼ばれ、もっとも恐れられていた。仏郎機とは、西洋船が船上に搭載した大砲のことである。(99/01/10)


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