時代小説によく出る用語集
【富士】
ふじ
季節外れで恐縮だが、正月のおめでたいもののたとえとして、「一富士二鷹三なすび」ということが言われている。この言葉は徳川家康所縁の駿河の国のことわざで、「一に富士山二に足高山(あしたかやま)三は初なすびの値」というのが正しくて、駿河で高いものを順番に数えたものらしい。そしてその家康が江戸に幕府を開き、天下一となったので、このことわざも縁起がいいとされている。
ところで、高橋克彦さんの『完四郎広目手控』(集英社)を読んでいたら、この言葉は、駒込の名物にも共通しているという記述があった。一は江戸の富士信仰の総本山とも言うべき富士神社、二は神社近くの鷹匠屋敷、三は駒込名産の茄子ということだ。ちなみに、富士神社の富士に登ると、百日は寿命が延びるそうだ。(99/09/13)
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