【御蔵米公家】
おくらまいくげ
公家の扶持は知行と御蔵米に分かれ、御蔵米公家とは、徳川幕府が支配する二条蔵奉行から、年間三十石三人扶持の米を受け取る無役の平堂上をさしていた。堂上とは、三位以上および四位・五位のうち昇殿を許されたものの意だが広く公家一般を示す。
公家の総数百三十六家のうち、御蔵米公家は三十三家。一人扶持は一日米五合、食べるのがやっとという数字になる。貧乏公家は古書の写しや扇張りのほか、各種の内職に励み、商家へ帳付けに雇われる者も見られたという。
『木戸のむこうに』という短篇集には、この御蔵米公家が登場する話として「病葉の笛」と「竹のしずく」の2篇が収録されている。江戸時代の公家の生活ぶりの一端が窺い知ることができて興味深い。(00/05/28)