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くノ一忍法帖

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くノ一忍法帖
くノ一忍法帖
(くのいちにんぽうちょう)
山田風太郎
(やまだふうたろう)
[伝奇]
★★★★☆

この作品が書かれたのは、1960年(ぼくの生まれる前)。ちょっとHっぽくスプラッターな描写と、奇想天外のストーリー展開が斬新。もっとも、今なら出来がいいVシネマになってしまうかも。
「くノ一」とは、「女」という字を分解したもので、山田風太郎さんが発明者らしい。5人のくノ一と伊賀鍔隠れの忍者5人の対決が圧巻。
脇役の長曾我部盛親の寡婦丸橋と竹千代(のちの家光)の乳母阿福の描き方が面白い。千姫をはじめ女性陣が輝いている。「エロ・グロ・ナンセンス」と呼ばれかねない作品だが、不思議と読了感が心地よい。

物語●夏の陣で、落城目前の大阪城で、真田幸村は、配下の五人の女忍者に、秀頼の子種を胎内に残すように命じた…。
千姫の侍女の中に、豊臣家の胤を宿したものがいるということを知った家康は驚愕し、伊賀の服部半蔵を呼んだ。こうして真田の命を受けた信濃忍者と伊賀忍者とのすさまじい性戦が始まった…。

目次■忍法「くノ一化粧」/忍法「天女貝」/忍法「やどかり」/忍法「筒涸らし」/忍法「百夜ぐるま」/忍法「鞘おとこ」/忍法「人鳥黐」/忍法「羅生門」/忍法「夢幻抱影」/解説 「くノ一忍法帖」のこと 岸田理生

カバー装画:百鬼丸
カバーデザイン:熊谷博人
解説:岸田理生
時代:元和元年七月
舞台:駿府、江戸ほか。
(富士見書房・時代小説文庫・620円・93/9/10第1刷、97/4/1第4刷・320P)
購入日:97/12/6
読破日:98/1/23

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