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江戸藩邸物語 戦場から街角へ

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江戸藩邸物語 戦場から街角へ
江戸藩邸物語 戦場から街角へ
(えどはんていものがたり せんじょうからまちかどへ)
氏家幹人
(うじいえみきと)
[江戸入門]

ずーっと気になっていた著者・氏家幹人さん。帰省中に読了。本書は、時代小説ではないが、時代小説に馴染んだ頭には格好の刺激となる一冊。

水戸藩の支藩である守山藩の(福島・守山)の江戸藩邸の公式記録「守山御日記」(寛文元年から元禄十六年)と旗本天野弥五右衛門長重が日々書き留めた教訓的備忘録「思忠志集」からのエピソードを元に、武家の生活の実態を紹介している。

藩邸=サンクチュアリ(避難所、隠れ家)、法衣=サンクチュアリ(超法規的処置)という考察が面白かった。

物語●“十七世紀後半以降における武士社会の新しい作法の形成”をテーマに、殉死や自刃、喧嘩などの武士としての出処進退の仕方、武士たちの職場である藩邸での勤務ぶり、男色などについて、史料による具体的なエピソードを添えて鮮やかに浮かび上がらせている。

目次■武士としては/〈職場〉の作法/路上の平和/駆け込む者たち/火事と生類をめぐる政治/小姓と草履取り/死の領域/見いだされた老い/あとがき

図版提供:出光美術館・城西大学水田美術館
切絵:小泉恵子
時代:寛文元年(1661)から元禄十六年(1703)
舞台:小石川大塚
(中公新書・680円・88/6/25第1刷、97/6/30第13刷・222P)
購入日:97/7/23
読破日:97/8/20

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