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忍者と忍術

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忍者と忍術

(にんじゃとにんじゅつ)

戸部新十郎

(とべしんじゅうろう)
[読み物]

剣豪ものと並んで、大作『服部半蔵』で知られる著者。忍者・忍術の知識を整理するのに役立つ一冊。

どちらかというと、忍者の非人間性やニヒリスト、リアリストぶりが好きでなく、忍者ものを敬遠してきた。山田風太郎さんが亡くなられた。そんなタイミングでこの本を読んだせいか、はたまた、戸部さんの忍者への愛情を感じてしまったせいか、忍者小説がたまらなく読みたくなった。

忍術のルーツを、仙術や修験道、陰陽道ばかりでなく、秦の始皇帝やシルクロードにまで結びつけたところが面白かった。司馬遼太郎さんの『兜率天の巡礼』を彷彿させてよかった。

読みどころ●「歴史の深淵にかかわったかもしれない忍者とは、そもそもなにか、どのように成立し、どう働いたかを考えてみた。しょせん、忍術は一個の芸能であり、発生は遥かシルクロードのかなたにあると思う」と、あとがきで筆者が著しているように、ロマンあふれる忍者・忍術論である。

目次■兵法と忍術/伊賀の深淵/服部半蔵/桃地丹波と伊賀の乱/藤林長門と秘伝書/甲賀衆/伊賀組同心/武将と忍者集団/スッパとラッパ/公儀隠密/諜報と探索/城と大名廃絶/お庭番/最後の忍者/蝦夷三蔵/散楽/仙術/山伏/陰陽道/鬼/秘するが花/あとがき/文庫版あとがき

カバー画:蓬田やすひろ
カバーデザイン:山田健二
(中公文庫・686円・01/05/25第1刷・347P)
購入日:01/05/27
読破日:01/08/09

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