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妖し陽炎の剣 介錯人・野晒唐十郎

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妖し陽炎の剣 介錯人・野晒唐十郎妖し陽炎の剣 介錯人・野晒唐十郎
(あやしかげろうのけん・かいしゃくにん・のざらしとうじゅうろう)
鳥羽亮
(とばりょう)
[剣豪]
★★★☆☆

『鬼哭の剣』(祥伝社文庫)に続くシリーズ第二弾。シリーズものは、二作目がポイントである。そういう意味から言えば、この作品は成功だと思う。一作目で登場した人物をうまくさばきながら、新しいキャラクターもとりいれている。大塩平八郎の残党に着目したのが面白い。

鳥羽さんの作品には、タイトルに“剣”が付くものが多い。作者自身剣道三段ということもあり、剣の立ち会いの場面が圧巻である。主人公が時折、斬られて怪我をしてしまうのもハードボイルドっぽい感じを出している。

早くシリーズ第三弾が読みたい。

物語●南町奉行所同心と岡っ引きが本所相生町の夜道で辻斬りに遭った。同じ夜、「大塩救民党」と名乗る黒覆面の武士集団が、浅草諏訪町の米問屋を襲い、千二百両を強奪した。その翌日、切腹の介錯や試し斬りによる試刀を生業にする狩谷唐十郎は、幕府大目付の要職にある二千石の旗本の屋敷で試刀をすることになっていた。そこで、唐十郎が見た刀は…。

目次■第一章 京女鬼丸/第二章 三龍包囲陣/第三章 大塩救民党/第四章 槍と居合/第五章 化身/第六章 大川残映

カバーデザイン:中原達治
時代:弘化二年(1845)
場所:本所相生町、神田松永町、本郷、三好町、浅草花川戸町、本所緑町
(祥伝社文庫・552円・99/02/20第1刷・314P)
購入日:99/02/11
読破日:99/03/14

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