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横浜異人街事件帖

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横浜異人街事件帖
横浜異人街事件帖
(よこはまいじんがいじけんちょう)
白石一郎
(しらいしいちろう)
[捕物]
★★★★☆

海洋時代小説でおなじみの白石一郎さんの、新シリーズ。海洋小説ではないが、開港直後の横浜(つまり幕末・維新前夜ってこと)が舞台ということで、港や船が随所に出てきて楽しい。捕物小説ながら、幕末の横浜の姿や事件が活写されていて興趣がつきない。

主人公は元・江戸南町奉行所同心で、今は横浜で回漕店の差配として、沖仲士たちを指図している、衣笠卯之助(きぬがさうのすけ)。渋川流柔術と直心影流剣術の達人で、義侠心に富んだ魅力的な男。かつての同僚で、今は神奈川奉行所の与力・塩田正五郎と、小鳥屋の女主人・おゆみがレギュラーで登場する。シリーズの今後が期待できる。

物語●横浜日本人街の中央にある本町の大通りを、漆黒のアラビア馬が疾駆している。その馬の蹄にかけられそうになった娘を救い、馬を暴走させた異人から、賠償金を請求した男がいた。奉行所同心を御役御免になり、横浜の港で働いていた、衣笠卯之助である。この場面を目撃した、神奈川奉行所の与力・塩田正五郎は、かつての同僚に再会し、神奈川奉行所のお役目を助けることを依頼するが…。

目次■岡っ引|ハンカラさん|わるい名前|南京さん|とんでもヤンキー|阿片窟|エゲレスお丹|初出一覧

装画:安里英晴
装幀:大久保明子
時代:文久元年(1861)
場所:横浜・本町大通り、北仲通り、海岸通り、波止場、戸部村宮ヶ崎ほか
(文藝春秋・1,333円・00/11/10第1刷・301P)
購入日:00/11/18
読破日:00/12/02

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