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海よ島よ 歴史紀行

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海よ島よ 歴史紀行海よ島よ 歴史紀行
(うみよしまよ・れきしきこう)
白石一郎
(しらいしいちろう)
[歴史エッセー]

冒頭の「海よ島よ」の10編のエッセーが圧巻。『海狼伝』などでおなじみの作者のホームグラウンド壱岐・対馬・玄界灘や、『蒙古の槍』などで描かれる元寇の上陸の地・肥前鷹島、村上水軍の島々など、海と島を通して作品の背景に迫れる好エッセー。

海洋ものと並んで、白石さんの得意とする分野に九州ものがあげられる。『天翔ける女』や『島原大変』などの作品に関するエッセーも興味深いところだ。

読みどころ●海賊の基地である壱岐、海賊の集合地である対馬、村上水軍の活躍の場である瀬戸内海の島々、佐渡島では遠く離れた長崎と同じバッテン言葉が使われていた…。四面環海という立地条件に恵まれながら、海に背中を向け、狭い国内だけを見つめて過ごす習性を身につけたために物の考え方も陸地中心に限定されてきた日本人に異議を唱える。海洋時代小説の第一人者が自らたどって考えた、海から見た日本の歴史エッセイ。

目次■海よ島よ(玄界灘と壱岐、対馬/元寇と肥前鷹島/瀬戸内海の島々/大王崎と九鬼水軍/黒瀬川と八丈島/太平洋と小笠原島/日本海と佐渡島/東シナ海とトカラ列島/熊野灘と種子島/鎖国と船)|長崎商人と博多商人(幕末・長崎商人の心意気/博多商人)|九州発見の旅(ああ「島原大変」/唐紅毛の町「長崎」/富貴寺へ)|千利休(天下の茶頭 死を賜う)|西郷隆盛(西南戦争の戦跡を歩いて/大西郷起つ)|解説 藤田昌司

カバー装画:西のぼる
解説:藤田昌司
(講談社文庫・438円・1997/11/15第1刷・236P)
購入日:97/10/20
読破日:98/3/31

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