航海者 上・下


航海者 上・下
(こうかいしゃ・じょうげ)
白石一郎
(しらいしいちろう)
[海洋]
★★★★☆☆

「この作品は私の海洋小説の集大成」と作者に言わしめた一冊。こんな風に書かれてしまうと、もう海洋ものを書かなくなっちゃうのかな、と心配になってしまう。

1年10カ月以上をかけて、ウイリアム・アダムスの船団が日本にやってくるまでの航海シーンが圧巻。さすが、第一人者って感じで、「海の日」に読む本としておすすめ。

ウイリアム・アダムス(三浦按針)は、徳川家康のブレーンとして有名な割に、ちゃんと描かれることが少ない人物。波乱万丈の生涯を過ごし、エピソードに事欠かないのになぜだろうと思っていたが、ここに決定版が出てしまった。

読んでいるうちに、C.W.ニコルさんを思い出した。どうもぼくの中のアダムス像って、やはりニコルさんのイメージなんだな。

物語●1598年6月24日、オランダの北の海の小島テクセル港を5隻からなる船団が出航した。目的は東洋探検と商品の販路開拓、東洋の財宝蒐集である。イギリス人ウイリアム・アダムスは、航海長としてこの船団に加わった。当時世界の海は、スペインとポルトガルで二分されて、航海中に襲われる恐れが多分にあった。しかし、この船団の真の敵は、風と海であった…。

目次■マゼラン海峡/日本/家康/関ヶ原/西洋帆船(以上上巻)|三浦按針/オランダ商館/ジョン・セーリス/望郷/おこん(以上下巻)

装画:三井永一
装幀:菊地信義
時代:慶長4年4月(1599)
場所:マゼラン海峡、セントマリア島、臼杵湾佐志生村、大坂城西ノ丸、浦賀、江戸小田原町、平戸、駿府ほか
(幻冬舎・各1,700円・99/07/10第1刷・上383P、下362P)
購入日:99/06/26
読破日:99/07/10

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