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騒乱前夜―酔いどれ小籐次留書

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騒乱前夜―酔いどれ小籐次留書騒乱前夜―酔いどれ小籐次留書

(そうらんぜんや よいどれことうじとめがき)

佐伯泰英

(さえきやすひで)
[剣豪]
おすすめ度:★★★☆☆☆

『御鑓拝借』『意地に候』『寄残花恋』『一首千両』『孫六兼元』に次ぐ「酔いどれ小籐次」シリーズの第六弾だ。主人公の赤目小籐次は、五十歳の中年で、五尺一寸(153センチ)の矮躯に大顔、禿げ上がった額に大目玉、団子鼻、両の耳も大きい。お世辞にもかっこいいヒーロー像とはいえない。しかし、来島水軍流の剣の遣い手で、その痛快な活躍ぶりで江戸で知らない者はないという。

かつて豊後森藩の厩番を務めていたが、大酒会で一斗五升の酒を飲んだ末に公務をすっぽかして奉公を解かれる。その小籐次が、主君の汚名をそそぐために獅子奮迅の活躍を見せる『御鑓拝借』を読んで以来、大好きなシリーズのひとつ。

今回は、小籐次が御三家の水戸藩をめぐる事件に巻き込まれる。その一方で、旧藩の江戸家老宮内積雲から、御鑓拝借騒ぎで遺恨をもつ肥前小城藩の追腹組が藩外に出て、他の三藩の有志とともに小籐次を討とうと狙っていることを伝えられる……。小籐次と間宮林蔵の絡みが最大の見どころ。

目次■第一章 消えたお花/第二章 無花果つぶて/第三章 林蔵の貌/第四章 那珂川竿突き/第五章 子連れの剣客

カバーフォト:Getty Images
カバーデザイン:多田和博
描かれている時代:文政元年

(幻冬舎文庫・571円・2006年8月5日第1刷・334P)
購入日:2006/08/06
読破日:2006/08/10

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