陣借り平助


陣借り平助
陣借り平助
(じんがりへいすけ)
宮本昌孝
(みやもとまさたか)
[戦国]
★★★★

連作形式で、稀代のいくさ人・“陣借り平助”こと、魔羅賀平助の活躍を描く爽快なヒーロー小説。主人公は、どこか異邦の血を思わせる風貌をもち、合戦では、フリーランスの傭兵として、寡兵の側、弱者の方に味方し、陣を借りるというポリシーのもと行動し、快男児ぶりを発揮する。厳島合戦で名を挙げ、将軍義輝にはそのいくさぶりを、「百万石に値する」と激賞され、刃渡り四尺の「志津三郎」を与えれるなど、戦場では伝説の人と化している。

単に武力に優れているばかりでなく、知力もあり、女性や子ども、老人、動物に無類のやさしさを示すのが何とも魅力的。とくにアラブ種の血をひく緋色毛の牝馬・丹楓(たんぷう)との、きめこまかな交流が楽しい。

風魔小太郎や山本勘介、松永弾正など、宮本作品でおなじみのキャラが登場するのもファンにはうれしいところ。

物語●「陣借り平助」川で水遊びをしていた平助は、四人の浮牢人に襲われかけた土豪の娘・八重を助けた…。「隠居の虎」平助は、竹生島で六角氏の姦計にはまった浅井久政を救った…。「勝鬨姫の鎗」箱根路で、平助は、断崖絶壁の岩角にしがみついている男の子を見かけ、助けようとした…。「落日の軍師」温泉で湯浴みをしていた平助は、武田の軍師山本勘介と知り合いになった…。「恐妻の人」一面の銀世界の中で、平助は何者かの銃弾を受けた…。「モニカの恋」平助と愛馬丹楓は、八年ぶり故郷の堺に帰ってきた…。「西南の首飾り」平助は、幼なじみの豪商・日比屋了荷に船旅を誘われ、九州へ向かった…。

目次■陣借り平助|隠居の虎|勝鬨姫の鎗|落日の軍師|恐妻の人|モニカの恋|西南の首飾り(ロザリオ)

カバーCG:川口吾妻
装幀:中原達治
時代:「陣借り平助」永禄三年五月。「隠居の虎」永禄三年七月。「勝鬨姫の鎗」永禄四年三月。「落日の軍師」永禄四年八月。「恐妻の人」永禄五年初夏。「モニカの恋」永禄五年春。「西南の首飾り」永禄五年夏。
場所:「陣借り平助」尾張国清洲城。「隠居の虎」琵琶湖竹生島。「勝鬨姫の鎗」相模国玉縄城。「落日の軍師」甲斐国川浦温泉。「恐妻の人」岡崎城。「モニカの恋」泉州堺。「西南の首飾り」肥前横瀬浦。
(祥伝社・1,800円・00/07/20第1刷・331P)
購入日:00/07/16
読破日:00/08/26

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