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鬼哭の剣 日向景一郎シリーズ4

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鬼哭の剣 日向景一郎シリーズ4鬼哭の剣 日向景一郎シリーズ4

(きこくのけん・ひなたけいいちろうしりーず4)

北方謙三

(きたかたけんぞう)
[剣豪]
★★★★☆☆☆

日向(ひなた)流の創始者の孫で非情の剣法者・日向景一郎が斬りまくるシリーズ第4弾。北方さんのハードボイルドな文体が非情の剣法者・日向景一郎にぴったり。妖刀「来国行(らいくにゆき)」が冴える、ハードボイルド剣豪小説。スピーディーでダイナミズムに溢れる現代的な作品。剣豪小説の中で折り紙付きの面白さをもつ「日向景一郎シリーズ」の中でも、今回の作品は最高傑作ではないだろうか。今回は、日向景一郎よりも、その弟の森之助に焦点を当てているために、今までと少し違う青春小説の要素も盛り込まれている。

景一郎と森之助の兄弟は、物語の中で、柳生の間諜訓練養成施設を脱走した角兵衛獅子の少年たちを助けて、柳生と闘うことになる。その集団での闘いぶりが圧巻で見どころの一つ。

ブログ◆
2006-04-22 今年文庫で読んだ一番面白い剣豪小説
2006-04-20 恐るべき青年剣士、日向森之助
2006-04-19 北方謙三のハードボイルド剣豪小説

物語●十五歳になった日向森之助は、江戸湯島の薬種問屋杉屋清六の使いで薬剤師菱田多三郎が滞在する糸魚川を単身訪れる。そこで、海女のお鉄と盗賊の小平太、不思議な老婆のおたつらと知り合う。海草から新しい薬を作ることに執念を燃やす多三郎の命で、森之助はお鉄と一緒に海草を採るために素潜りに挑戦することに……。

目次■第一章 囚徒/第二章 霧中/第三章 無明の岸/第四章 さざ波/第五章 帰るべき地/第六章 風塵/第七章 おにがみ/第八章 日向流/第九章 残りし者/解説 児玉清

カバー装幀:宇野亞喜良
デザイン:新潮社装幀室
解説:児玉清
時代:明記されず
(新潮文庫・514円・06/04/01第1刷・506P)
購入日:06/04/03
読破日:06/04/21

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