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剣客商売 二十番斬り

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剣客商売 二十番斬り
剣客商売 二十番斬り

(けんかくしょうばい にじゅうばんぎり)

池波正太郎

(いけなみしょうたろう)
[剣豪]
★★★★☆

「剣客商売」シリーズも残りあと1冊、晩秋から初冬に突入したところ。冒頭で目眩に倒れる秋山小兵衛を目の当たりにすると、「老い」という何ともいえない不安感、寂寥感に襲われる。

今まで超人的に活躍してきた小兵衛に、「老い」という弱点が加わったことで、全編に緊張感が漲る作品になっている。

物語●得体の知れない目眩に襲われたその日、秋山小兵衛は、恩師・辻平右衛門ゆかりで、小兵衛の弟子でもあった井関助太郎を匿うことになる。井関は傷を負っていて、しかも曰くありげな小さな男の子を連れていた。小兵衛にすら事情を語らない井関に、忍び寄る刺客の群れ。小兵衛は久しぶりに全身に力の漲るのを感じた。
一方江戸城内では、息子大治郎の嫁三冬の父田沼意次の身の上に重大な事件が起こる…。
表題作の長編に加えて、短編「おたま」(行方不明になっていた猫のおたまが、小兵衛を藁屋根の風雅な家に導いていった。そこで、小兵衛が見たものは…。)を収録。

カバー装画:中一弥
レイアウト:多田進
解説:常盤新平
時代:天明四年
(新潮文庫・451円・1997/03/30)
購入日:1997/03/30
読破日:1997/03/31

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