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御宿かわせみ 横浜慕情

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御宿かわせみ 横浜慕情御宿かわせみ 横浜慕情
(おんやどかわせみ・よこはまぼじょう)
平岩弓枝
(ひらいわゆみえ)
[捕物]
★★★★

シリーズ第24巻(注:文庫版では27巻目)。タイトルを見て、いよいよ幕末も押し詰まってきた感じを受けた。今回初めて、〔かわせみ〕ファミリーは維新を無事に乗り越えられるのではないかという感触をもった。明治に舞台を移しても、作品もつ魅力や面白さは変らないような気がする。

本巻の見どころは、何といっても〔かわせみ〕ファミリーの横浜行である。そういえば、もう一つの人気シリーズ「はやぶさ新八御用帳」の方も、新局面を迎えた。東海道五十三次編ということで、根岸肥前守の命を受けて新八郎が京へ上るという。

今月、時代小説の新刊の発刊が目立つ。財布へのプレッシャーが大きい。また、風邪を引いて会社を休んだこともあり、読書が進み、溜まっていた本が消化できている。風邪にも効用があるんだなあ。

物語●「三婆」深川は霊巌寺の富突講の話で賑わっていた…。「鬼ごっこ」長寿庵の長助は、二十二年ぶりに母娘の対面を控えた、知人の娘の宿をかわせみに依頼にきた…。「烏頭坂今昔」東吾が講武所から帰ってくると、〔かわせみ〕の前で羅宇屋の職人が仕事をしていた…。「浦島の妙薬」〔かわせみ〕を常宿としている浦島屋太郎兵衛という男がいた。横浜で異人相手の商売をしているらしいが、甘いものに目がないという…。「横浜慕情」横浜にでかけたかわせみファミリーは、イギリス人水兵が首くくりを試みるところに出くわす…。「鬼女の息子」〔かわせみ〕を他の旅籠と間違えて、そこに働く娘を探して、在所者の中年男が現れた…。「有松屋の娘」有松絞りの店の主人が、〔かわせみ〕に娘を行儀見習かたがた奉公させてほしいとやってきた…。「橋姫づくし」暮れから江戸で、奇妙な人さらいが流行っていた。被害に遭ったのは六十二、五十八、六十七の老婆ばかりであった…。

目次■三婆|鬼ごっこ|烏頭坂今昔|浦島の妙薬|横浜慕情|鬼女の息子|有松屋の娘|橋姫づくし

装丁:蓬田やすひろ
時代:文久二年夏~文久三年正月。
場所:深川・霊巌寺、永代寺、飯倉二丁目、王子・烏頭坂、横浜・本町一丁目、浅間山、元町、大宮宿、関口水道町、ほか。
(文藝春秋・1,095円・00/04/10第1刷・266P)
入手日:00/04/07
読破日:00/04/20

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