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御宿かわせみ 初春弁才船

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御宿かわせみ 初春弁才船

(はつはるべんざいせん・おんやどかわせみ)

平岩弓枝

(ひらいわゆみえ)
[捕物]
★★★☆☆☆

「御宿かわせみ」シリーズの第26巻。正月にふさわしい、めでたそうなタイトルと蓬田さんの爽やかな色彩に装幀に惹かれる。

表題作以外は、今回は悲惨な事件ややるせなくなるような話が多かった。そんな中で、気になったのは、偽金事件を描いた「メキシコ銀貨」である。当時の状況をうまく取り入れていて、後日譚が読みたくなった。

物語●「宮戸川の夕景」江戸にこの冬一番の霜が降りた朝、宮戸川に舫ってあった猪牙に半裸体の女の死体が流れついた。東吾は、軍艦操練所の同僚を見舞った帰りに、長助から、猟奇的な事件について聞いた…。「初春弁才船」麻生宗太郎が樽廻船の船長を父に持つ若者を連れてかわせみにやってきた…。「辰巳屋おしゅん」洲崎の水茶屋の娘、辰巳屋おしゅんが深川で人気を集めていた…。「丑の刻まいり」麻布飯倉の熊野権現の境内で、丑の刻まいりの女が見かけられた…。「桃の花咲く寺」かわせみを常宿としている男が、青山権田原にある寺で、面白い話を聞いた…。「メキシコ銀貨」神林麻太郎と畝源太郎は、江戸湾に浮ぶ帆船で幕府の軍艦蟠竜丸を見ていた…。「猫一匹」東吾は軍艦操錬所から帰ると、虎猫を抱いた老女と女中のお吉が話をしているのを見かけた…。

目次■宮戸川の夕景|初春弁才船|辰巳屋おしゅん|丑の刻まいり|桃の花咲く寺|メキシコ銀貨|猫一匹

装丁:蓬田やすひろ
解説:清原康正
時代:明記されず
場所:宮戸川、門前仲町、関口台町、大川端、十間川、洲崎、飯倉土器町、青山権田原、青山百人町、高橋、出雲町ほか
(文藝春秋・1,095円・01/11/30第1刷・254P)
購入日:02/01/02
読破日:02/01/27

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