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「2018年1月の新刊 上」をアップ

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天下 家康伝 上2018年1月1日から1月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2018年1月の新刊 上」を掲載しました。

今回注目しているのが、文春文庫から刊行される、火坂雅志さんの『天下 家康伝 上』『天下 家康伝 下』です。

2015年年2月、58歳の若さで急逝した作者の遺作です。
単行本刊行時に、本書を読み、強い感銘を受け、『この時代小説がすごい! 2016年版』(宝島社刊)で下記のように、原稿を寄せたことを思い出しました。

 武田信玄や上杉謙信のような軍略の才も、織田信長の常識外れの突破力も、豊臣秀吉の人間的な魅力も、持ち合わせていない家康が、どうして天下人という嶺の頂点に到達し得たのか。
 23歳の若き岡崎城主・松平家康が、領内の一向一揆に悩まされるところから物語は始まる。家康は、幼くして父を亡くし、母と生き別れ、果ては銭一千貫で売られるまでの悲惨な目に遭い、幾多の苦難を乗り越えて生き残ってきた。
 天下は、一人の天下にあらず。信長、秀吉という二人の先駆者を間近で見た家康は、「国家が必要とする思想を持ち、民のために有用な者が天下を掌握できる。だが、その者とて独りよがりになれば、天命によって座を逐われることだけ」と世の冷厳な哲理を胸に刻み付けた。戦国乱世を終わらせ、平和な日本を築く、新しい家康像に出会い深い感動を覚えた。
(『この時代小説がすごい! 2016年版』より)

新しい年に、激動の年を乗り越えていく勇気を得るために、本書を読み返してみたくなりました。

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『天下 家康伝 上』(火坂雅志・文春文庫)
『天下 家康伝 下』(火坂雅志・文春文庫)
『この時代小説がすごい! 2016年版』(『この時代小説がすごい!』編集部・宝島社)

→2018年1月の新刊 上